乳歯の虫歯は1ヶ月でどれくらい進む?

男の子と歯科医

1ヶ月の進行速度

乳歯はエナメル質(表面の硬い層)が薄く、永久歯よりも虫歯が進みやすい特徴があります。とはいえ、「必ず1ヶ月で大きな穴があく」というわけではありません。

目安として、初期(白っぽい濁り)→着色が増える・溝が深くなるといった“見た目の小さな変化”が1ヶ月の間に起こりうる、というイメージです。

痛みが出るほどの深い虫歯まで一気に進むケースは多くありませんが、「気づいたときにケアを整える」ことが大切です。

放置するとどうなる?

初期の段階で止められなかった虫歯は、エナメル質 → 象牙質(歯の内側の層)→ 神経(歯の中心)へとゆっくり進み、次のような影響が出てきます。

  • 痛み:しみる不快感が、やがてズキズキする痛みに進行。
  • 食事・発音:噛みにくさで偏食に/前歯だと発音が不明瞭に。
  • 歯並び・生え替わり:乳歯の欠け・早期脱落で、永久歯の生えるスペース不足。
  • 波及:プラークがたまりやすくなり、となりの歯へ広がりやすい。

初期の虫歯の見つけ方

初期虫歯のサインとしては、まず歯の表面のツヤが消えて白くにごって見える変化が挙げられます(とくに前歯の歯茎近く)。

また、奥歯の溝が茶色〜黒っぽく着色し、磨いても落ちないときは注意が必要です。歯と歯の間では見た目で分かりにくいことが多く、糸ようじが引っかかったり、ほつれたりする感覚がヒントになります。

さらに、冷たいものや甘いもので一瞬しみる、磨いても口臭が強い、歯茎が赤くふくらんでいる――こうした小さなサインも見逃さないようにしましょう。

乳歯の虫歯が速く進む原因

歯磨きが不十分

乳歯はエナメル質が薄く、防御力が弱いため、磨き残しのプラーク(細菌のかたまり)が短時間で酸を作り出します。とくに奥歯の溝・歯と歯の間・歯と歯茎の境目に汚れが残ると、表面が溶け始め、象牙質へ進行しやすくなります。

間食・だらだら食べ

食べる度に口の中は酸性に傾き、歯の表面からミネラルが失われます。間隔を空けずに少量ずつ食べ続けると、酸性の時間が長引き、再石灰化(元に戻る働き)が追いつかず、初期虫歯が進行しやすくなります。

糖質の摂りすぎ

虫歯菌は糖を原料に酸を産生します。砂糖やでんぷんが多い食べ物・飲み物が頻繁に口に入ると、酸の産生が繰り返され、エナメル質の溶解が進みます。とくに粘りがあり歯面に残留しやすい糖質は、酸の作用時間を長くします。

口呼吸・お口の乾燥

唾液には酸を中和し歯を守る働きがあります。口呼吸や乾燥が続くと唾液量・唾液の働きが低下し、プラークが増えやすく、酸が口の中にとどまりやすくなります。その結果、エナメル質の脱灰が進み、虫歯のスピードが上がります。

乳歯の虫歯の進行を遅らせる習慣

仕上げ磨きの期間はいつまで

正しいブラッシングを実践する

いちばん効くのは毎日の丁寧な歯みがきです。とくに就寝前は最優先で、できれば朝・夜の2回を基本にしましょう。毛先を歯と歯茎の境目・奥歯の溝に軽く当てて小さく動かすのがコツ。前歯の裏と歯と歯の間は意識しましょう。

お子さまは保護者の仕上げみがきを足すと効果が高まります。歯ブラシは月1回を目安に交換し、フロスも取り入れると進行をぐっと抑えられます。

食生活を改善する

“回数”と“タイミング”を整えるだけでも大きく変わります。間食は時間を決め、だらだら食べ・飲みを避けましょう。

甘いお菓子やジュース、乳酸菌飲料、スポーツドリンクは口の中に長く残りやすいため、回数を控えるのがコツです。甘いものは食事のデザートにまとめると負担が少なくなります。また、のどが渇いたときや就寝前は水・お茶を選ぶのがおすすめです。

フッ素入りの歯磨き粉やうがい薬を使う

フッ素は歯の再石灰化を助け、虫歯の進行を遅らせます。年齢に合った濃度のフッ素入り歯みがき粉を“毎回の歯みがき”で使い、仕上げ後のうがいは軽く一度だけにして口の中にフッ素を残しましょう。

うがいがしっかりできる年齢なら、フッ素うがい薬(就寝前)がさらに効果的です。毎日続けることで、小さな虫歯の進行をゆっくりにできます。

乳歯の虫歯が気になる場合は高座渋谷パール歯科・矯正歯科へご相談を

小児歯科(虫歯になりにくいお口にするために)

おうちでできるセルフチェック

毎日の仕上げみがきや歯みがきの時間に、次のポイントをチェックしてみましょう。

  • □ 前歯の歯茎近くに白く濁った部分がないか
  • □ 奥歯の溝が茶色や黒っぽくなっていないか
  • □ 糸ようじが引っかかったり、ほつれたりしないか
  • □ 冷たいものや甘いもので一瞬しみることがないか
  • □ 歯をみがいても口臭が強いと感じないか
  • □ 歯茎が赤く腫れていたり、ふくらんでいないか

ひとつでも当てはまる場合は、初期の虫歯が進んでいるサインかもしれません。

早めのご相談を

痛みが出る前の段階なら、削らずに進行を遅らせたり、小さな治療で済む可能性が高くなります。高座渋谷パール歯科・矯正歯科では、お子さまの負担が少ない方法で状態を確認し、年齢や生活リズムに合わせたケアのコツまでわかりやすくお伝えします。「虫歯かもしれない」「判断がつかない」という段階でもかまいません。

高座渋谷で乳歯の虫歯に関してお悩みの方は、高座渋谷パール歯科・矯正歯科へご相談ください。

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